来日作品を見逃すな!

ベラスケスの《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》、ティツィアーノの《ベネデット・ヴァルキの肖像》が見られる!

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左:ディエゴ・ベラスケス《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》1659年 油彩/カンヴァス
中:ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《ベネデット・ヴァルキの肖像》1540年頃 油彩/カンヴァス
右:ティントレット《甲冑をつけた男性の肖像》1555年頃 油彩/カンヴァス
いずれもウィーン美術史美術館 Kunsthistorisches Museum, Wien

日本・オーストリア友好150周年記念 ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史

国立西洋美術館(東京・上野公園)
2019年10月19日(土)~2020年1月26日(日)

13世紀末から20世紀初頭まで、現在の国名でいうならばオーストリア、スペイン、イタリア、チェコ、ハンガリーなど、中部ヨーロッパ地域を支配したハプスブルク家。オーストリア・ウィーンを本拠地に各地の皇帝・貴族と婚姻関係を結んで築き上げた、歴代皇帝・大公のコレクションの歴史を、同家の人々とともに紹介する展覧会が開かれています。ハプスブルク家のコレクションの主要部分はウィーン美術史美術館が収蔵しており、本展には絵画はもちろん、日本で見る機会の少ない工芸品や武具なども展示されます。

展覧会の華は、ディエゴ・ベラスケスの《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》。そのすぐそばに展示されているファン・バウティスタ・マルティネス・デル・マーソの《緑のドレスの王女マルガリータ・テレサ》も注目です。《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》が1923年にウィーンのホーフブルク宮殿の保管作品の中から発見されるまで、この《緑のドレスの王女マルガリータ・テレサ》がベラスケスの作品と考えられていました。マーソはベラスケスの弟子であり娘婿で、肖像画家としてまた名画の模写制作者として宮廷画家の地位を築いたといわれています。同時にこの2点が見られるめったにない機会です。

ハプスブルク家のコレクションの黄金時代とされるのが17世紀。本展では、ヨーロッパ史上稀代のコレクターといわれるルドルフ2世(1552~1612)の膨大なコレクションの中からアルブレヒト・デューラーの《ヨハネス・クレーベルガーの肖像》などが、スペイン・ハプスブルク家のフェリペ4世に任ぜられてネーデルラント総督となったオーストリア大公レオポルト・ヴィルヘルム(1614~1662)が集めた、15~16世紀イタリア・ヴェネティア派を中心とする約1400点のコレクションの中からはティツィアーノの《ベネデット・ヴァルキの肖像》などが展示されます。

とにかく、肖像画、風景画、神話画、宗教画から風俗画まで、すべてのジャンルで他の追随を許さなかったティツィアーノの存在は、まさに巨人という他に表現が見当らない。ヴェネツィア・ルネサンスを代表する光と色彩の王者であった。その彼も最晩年には変わる。遺作『ピエタ』では、あの輝いていた光と色彩は沈潜して、深い悲しみの表現になっている。しかし、これがわれわれの胸を打つのだから、いわば究極の画家というべきだろう。(『大橋巨泉の美術鑑賞ノート1』より)

展覧会ホームページ
https://habsburg2019.jp/
国立西洋美術館ホームページ
https://www.nmwa.go.jp/